老舗企業のオフィス戦略とは。
内田ゴールドさんは、創業90年を超える老舗の宝飾品製造会社さんです。今回、柳橋の自社所有のビルから、貸事務所へのご移転をご計画。前ビルから程近い駒形松井ビルにご移転されました。そこには「メーカーとしてのさらなる成長」という目標とそれに伴うオフィス戦略が背景にありました。同社の藤崎常務にご移転のお話を伺いました。
内田ゴールド株式会社
東京都台東区駒形1-12-6 駒形松井ビル3F
メンズアクセサリー・レディース宝飾品の製造及び卸
ご移転の背景を教えて下さい。
弊社はタイに所有する工場で宝飾品の製造をし輸入、国内で卸を行っている会社で、前オフィスは、自社で所有する5階建ての物件に入居していました。この自社ビルの建替えの計画が社内で出て、話を進めるうちに2つの選択肢を考えるようになりました。つまり、建替えにかかる費用及びそれによってもたらされる効果とビルを売却してその利益を工場などの生産拠点の設備投資に利用、本社は貸事務所に移転したときの効果を比較した際、今後の私たちのビジネス展開を考えると明らかに後者にメリットがあると考えました。それでオフィス移転を具体的に検討するようになったという訳ですね。

メリットとは具体的にどういった点だったのでしょうか?
日本での職人さんの減少といった国内インフラの後退がある今日、一方で私たちは「メーカーとしての飛躍」が必要不可欠と考えていました。ということは生産拠点である海外の工場に設備投資をするという事が最も重要だと考えたわけですね。逆に企画や営業を担う本社機能はある程度コンパクトにすることで、フットワークも良くなる。投資対効果が最も高い選択だったのですね。
移転することで他に実現させたいことはありましたか?
以前のビルはフロアが5階に分かれていたこともあり、社員間のコミュニケーション効率に課題を感じていました。そういう点ではオフィスを1フロアで作るということで、コミュニケーションの問題は解決できると考えていました。また、新しくレイアウトを組みなおせる機会だったので、社員がゆったりと気持ちよく働けて、お客様も来社しやすい空間を作りたいというのもありましたね。
物件探しでこだわった点を教えてください。
まず立地はかなり重視しました。台東区は古くからお取引先さんや同業の会社さんが多くいる場所です。これは譲れない条件でしたね。業界が集まっている場所だとビジネス効率も良いので。またビルのグレード感も重視しました。先程申し上げた空間作りのためにはある一定のビルのスペックは必要でしたからね。
オフィスの内装やレイアウトで気を遣った点は何ですか?
まずは社員とお客様の居心地に徹底的にこだわりました。明るいオフィスに仕上げるために間仕切りにはオフィス家具でありがちなグレーではなく白いものを使いました。それにあわせて木の家具なども明るめのものを使いましたね。光が社内全体にいきわたるように半透明のパーテーションを使ったり、ストックルームの上部を抜くことで奥行きを感じさせるような空間作りにしています。また一番のポイントは社員のためのスペースを極力多くしたことですね。役員のオフィスはデスク1つ納まるくらいの最小限のものにしました。
今後の事業展開について教えて下さい。
今回のオフィス移転は、当社にとって非常に大きな転機です。メーカーとしての成長をこれから更に強化していける環境がオフィス移転によって用意されたと言っても良いでしょう。私たちはこれまで絶対として誠実な製品を誠実な価格で提供してきた自負があります。最近は誠実というものが揺らぐ時代ですが、私たちは決してお客様を裏切らないモノ作りを続けていきたいですね。それこそが私たちが成長できる唯一の道ですから。

投資の最大化を実現するためのオフィス移転。メーカーとしての更なる飛躍を賭けた事業戦略上の大きな節目に関われた事はとても嬉しいことでした。企業を永続させるための「人」「モノ」「金」といった貴重な経営リソースの活かし方はこれからもますます重要になってくるのでしょうね。
内田ゴールド様は台東区 駒形にある貸事務所(賃貸オフィス)をお借りいただきました。
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08年04月02日掲載 : Towers Planning 田中

